泌尿器科医・木村明の日記

木村顔

腎尿管結石・前立腺癌・肥大症の診断が得意な超音波専門医。

神奈川県皮膚科医会は年3回日曜日


横浜スタジアムそばの関内新井ホールで開かれる皮膚科勉強会。皮膚泌尿器科で開業したときから13年間参加し続けています。

新井ホールからハマスタ

2018年7月1日日曜日は神奈川県皮膚科医会に参加。

テーマは蕁麻疹。

神奈川県皮膚科医会でこんなありふれた病名を扱うのは初めてとのことでした。

そうですよね。

開業半年で、初めて参加した会のテーマが「ケラトアカントーマとメルケル細胞がん」だったのにびっくりしました。

皮膚科専門医でないのに皮膚科を標榜して初参加の医者には、蕁麻疹のようなテーマだと入りやすかったと思います。

1演題目は新しいガイドラインの説明とコリン性蕁麻疹。

後半はこの演者の研究テーマである光免疫学。

光で壊れた細胞にランゲルハンス細胞がくっついて、そこにある薬が作用すると、、、、。

すみません。

ランゲルハンス細胞の働きがわからないので最初からついていけませんでした。

コーヒーブレイクでは、横浜スタジアムのスタンドが見えました。

炎天下応援している人達。

暑そうですね。

熱中症大丈夫だったのでしょうか?

私は冷房の効いた部屋で、蕁麻疹のガイドライン改訂版の説明を聞きながら、時々心地よい世界の方へ、出かけていました。

コーヒーブレイクの後の2演題目は、経皮感作がきっかけの食物アレルギー。

茶のしずく石鹸の話や、マダニ咬症から起こる牛肉(獣肉)アレルギーについて。

どちらも聞いたことのある話ですので、ついていけました。

特に獣肉アレルギーにはB型の人はならないという話は前回しっかり覚えていましたので。

電力会社に勤めていた患者さん、勤務が内勤になったら治ったそうです。

血液型に向いている職業があるか、という話がありますが、

野山で作業する人はB型かAB型が適しているかも。

2018年7月2日


神奈川県皮膚科医会第158回例会は「きず」


講師は法医学の教授で、司法解剖での、きずの鑑定についてでした。

2018年12月9日日曜日は14時から神奈川県皮膚科医会に参加。

テーマは「きずのでき方・治し方」。

まず当番幹事から、なぜ傷ではなくきずにしたかの説明。

きずには、表皮が切れている創と、表皮の連続性は保たれている傷とがあるので、傷ではなくきず、とひらがなにしたと。

講演1はきずのでき方。

講師は法医学の教授で、司法解剖での、きずの鑑定についてでした。

講演2はきずの治し方。

講師は皮膚科准教授(最近同門から泌尿器科教授が出たところ:未来の私へのヒント)。

17時半からは私にとってお楽しみの情報交換会。

乾杯の音頭まで、いつも末席近くで待機します。

講師はだいたい前の方のテーブルに行かれるのですが、

皮膚科医に知り合いがいないせいか、末席におられました。

「腐敗した死体とかも見るんでしょう?大変ですね」と声をかけたら、

「私には生きている人間の方が怖いです」との返事。

十分納得できたので、次に返す言葉が見つからず。

「ここの料理はニューグランドのケータリングです。

ローストビーフとカレーライスをぜひ食べてください。」

とお伝えして、乾杯の音頭後は、私はローストビーフに向かいました。

2018年12月10日


神奈川県皮膚科医会第159回例会は「皮膚感染症」


前半は蜂窩織炎・壊死性筋膜炎。後半はHIV・梅毒。

2019年3月3日日曜日は14時から神奈川県皮膚科医会に参加。

テーマは「見逃してはいけない皮膚感染症」。

壊死性筋膜炎の話を聞いているとき、

下腿に潰瘍ができる病気で、潰瘍性大腸炎によく合併して治療はステロイドの病気の名前を思い出そうとしましたが、思い出せず。

(PS:壊疽性膿皮症でした。)

壊死性筋膜炎が外陰部に生じたのがフルニエ壊疽。

精巣・陰茎を全部切除してやっと救命できた症例のお話は衝撃でした。

男性皮膚科を標榜している私が見逃してはいけない皮膚感染症です。

梅毒の話の講師はこの教授のお弟子さん。

数年前までは梅毒もMSMの病気だったが、

今は、異性間性交渉でもうつる病気に。

男性は20代から50代、女性は20代と30代に増えているそうです。

男性は50代でもいろんな人とセックスしてしまうが、女性は若い時だけ、ということでしょうか。

懇親会ではニューグランドのローストビーフ。

神奈川県皮膚科医会例会でこの形式が続くのは残り僅かのようです。

2019年3月4日


神奈川県皮膚科医会第160回例会は「腫瘍~赤と黒~」


ステロイドを投与して心不全になった子に、プロプラノロールを投与したら偶然、血管腫が消えた。

2019年7月7日日曜日は14時から神奈川県皮膚科医会に参加。

テーマは「腫瘍~赤と黒~」。

前半は乳児血管腫。

以前はいちご状血管腫と呼ばれていました。

特効薬のプロプラノロールが見つかってから、早期治療にパラダイムシフト。

プロプラノロールはβ遮断薬で、ベタニス・ベオーバの逆の薬。

いちご状血管腫にステロイドを投与して心不全になった子に、プロプラノロールを投与したら偶然、血管腫が消えたのが2006年の話。

後半は悪性黒色腫。

一見脂漏性角化症のように見えて、実はメラノーマ、というスライドを見せられると、皮膚科を標榜する自信がますますなくなりました。

講師はお二人とも最近、神奈川県内の教授になられた先生で、私の大学の後輩。

お一人目の先生には名刺を渡してご挨拶しました。

2019年7月8日


神奈川県皮膚科医会第161回例会は「手湿疹・手あれ」


接触皮膚炎・掌蹠膿疱症・汗疱(異汗性湿疹)での金属アレルギーの関与について。

2019年12月8日日曜日は14時から神奈川県皮膚科医会に参加。

テーマは手湿疹(接触皮膚炎)。

パッチテストの有用性について。

第2演題では、接触皮膚炎・掌蹠膿疱症・汗疱(異汗性湿疹)での金属アレルギーの関与について。

パッチテストである金属が陽性と出ても、それを除去する(義歯を抜く,etc)必要があるとは限らない、と言った奥の深い話でした。

2019年12月8日


神奈川県皮膚科医会第162回例会は中止


挨拶したかった先生によるアトピーの講演のはずでした。

2020年3月1日日曜日は第162回神奈川県皮膚科医会例会のはずでした。

でも、やはり中止となりました。

中止のはがきが届いたのは、3日前でした。

昭和大学北部病院の病診連携会FUFは、予定していた講演を次回に順延できます。

神奈川県皮膚科医会は当番幹事持ち回りで、7月に予定の163回の幹事もテーマもおそらく講師ももう決定済み。

なので、162回にお願いしていた講師の話はもう聞けなくなってしまいます。

幹事会でどんな話がなされたか知りませんが、

例えば、懇親会なしでの講演会だけ、なんてのも検討されたのかも。

実は私は、162回を最後に神奈川県皮膚科医会からフェードアウトしようと思っていました。

今までの形式での開催がだんだん困難になってきているという話が出ていたのと、

そしてついに前回から、私が楽しみしていたものがなくなったから。

でも162回の講師は、私が皮膚科学会に入会する時の推薦人になってくれた先生だったので、

できれば挨拶したくて、162回には出るつもりでした。

残念です。

これが、神奈川県皮膚科医会というタイトルがついた最後の日記になるかも。

2020年3月1日


これまでの神奈川県皮膚科医会参加記録。
第157回

:蕁麻疹
第156回

:爪
第155回

:聴衆を眠らせない話術
第153回

:帯状疱疹関連痛,HPV
第152回

:顔の紅斑
第150回

:皮膚筋炎、強皮症
第149回

:デング熱、トコジラミ
第148回

:旬なリサーチ
第147回

:金属アレルギー
第146回

:脱毛症
第145回

:汗
第144回

:子どものアレルギー
第143回

:白斑
第142回

:乾癬
第141回

:真菌
第140回

:画像診断
第139回

:VZVによる神経痛
第138回

:老人の皮膚
第137回

:水いぼ・ジェネリック外用薬
第136回

:妊娠と皮膚
第135回

:パッチテスト・脂漏性皮膚炎
第134回

:薬疹
第133回

:動物の皮膚
第132回

:膠原病
第131回

:褥瘡
第130回

:皮膚と遺伝子、その夢
第129回

:皮膚の外傷
第128回

:口腔粘膜疾患
第127回

:心と皮膚
第126回

:母斑症
第125回

:汗
第124回

:下腿潰瘍
第123回

:ダーモスコピー
第122回

:相模大野で
第121回

:Let's enjoy 皮膚科専門医試験

神奈川県皮膚科医会2017秋


軟膏は塗ってもらわないと効かない。講演は聴いてもらわないと意味がない。聴衆を眠らせない話術も必要です。

日曜日は神奈川県皮膚科医会に参加。

テーマは外用療法。

講演1は軟膏、クリーム、W/O、O/W、や、外用薬から薬効成分が角質層に浸透する機序についてのお話。

講師はこの話ならこの先生という有名な薬剤師。

私が皮膚科学会に入会するとき推薦人になってくださった先生と関係が深い薬剤師さんです。

講演2は在宅にも行かれているという皮膚科医。

患者や介護者に塗り続けてもらうためのモチベーションの維持の話が参考になりました。

講師は話がとっても楽しい先生

混合外用薬の話で、ピコ太郎の写真を出して、受けないと、旬を過ぎると笑いが取れないですね、とそこで笑いを取ります。

実は国際学会で講演したのですが、座長の教授(名前は控えますが)が、

観客が静かすぎるね、笑いを取るためにPPAPやってよ、

と言われ、やりましたが、会場は静まかえっていました。

講演の後で、座長が、

今ピコ太郎が出ましたよね、私の名前はマミ太郎ですが、

とおっしゃって大爆笑を取っておられました。

結局教授の名前を明かしたので、日曜の会でも大爆笑でした。

軟膏は塗ってもらわないと効かない。

講演は聴いてもらわないと意味がない。

聴衆を眠らせない話術も必要です。

2017年12月6日


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頻尿とドライブ