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泌尿器科医・木村明の日記(2015年6月25日)

腎尿管結石・前立腺癌・肥大症の診断が得意な超音波医学会専門医。


ザルティアWebカンファレンス

23日はザルティアWebカンファレンスを視聴。

23日は自宅で夕食を食べながらザルティアWebカンファレンスを視聴。

講師はこの先生

ディオバンとノルバスクを処方されている83歳の肥大症の患者さんに何をファーストチョイスにするか、という問いかけがありました。

実は当院にも最近、循環器内科医がかかりつけ医をしている高齢の患者さんが、お見えになりました。

かかりつけ医からハルナールを処方されているが夜間頻尿が良くならない、と。

かかりつけ医からの紹介状なしに、患者さんが直接お見えになったのです。

私はかかりつけ医に手紙を書くことを選択。

「併用に問題がなければ、ハルナールをザルティアに変えてみてください」、と。

ザルティアに変更したとのご返事をいただきました。

泌尿器科医がザルティアを処方しているのを知らずに、内科医が後からニトロ製剤を処方したりしないように、

ザルティアはかかりつけ内科医に処方してほしい、と私は思っています。

ザルティアWebカンファレンスの講師の先生はどう思うか、質問しましたが、不採用でした。

今日の日記はちょっと長くなります。娘自慢が入ります。

娘は循環器内科の勤務医。

カテ室には狭心症発作の患者がよく搬送されてくるようです。

そして多くの患者がハルナールを飲んでいるそうです。

PDE5阻害剤がハルナールのようにポピュラーに処方されるようになることに、

1年前の娘は、困惑していました。

PDE5阻害剤は心臓に悪影響を及ぼす薬ではありません。理論的には冠動脈も開いてくれるはずです。

ニトロ製剤との併用がまずいだけなのです。なので、

PDE5阻害剤が前立腺肥大症治療薬のファーストチョイスに入ったことを、

循環器内科医に広く知って欲しいと、私は思うんです。


ザルティア関連日記。

2014年4月7日
近日発売のザルティアについて
2014年4月14日
いよいよザルティア
2014年6月4日
ザルティアは14日ごとの通院が必要
2014年6月10日
ニトロ製剤とザルティア
2014年6月27日
血流で過活動膀胱にも効く
2014年7月14日
Tadalafilで男性ホルモンが増える
2014年8月1日
尿流率や残尿量は改善しない。
2014年8月7日
膀胱血流を改善し蓄尿症状も改善
2014年11月12日
大岡越前とレセプト審査
2014年11月29日
パンフの参考文献
2015年5月29日
50歳以上にしか処方できない
2015年6月9日
ザルティア長期処方解禁
2015年6月25日
ディオバンとノルバスクの肥大症には
2015年7月17日
PDE5阻害剤が老化を防いでくれる
2015年12月4日
前立腺肥大症に占める処方割合は15%
2015年12月15日
アボルブからザルティアへの切り替え
2017年11月27日
日本新薬と木村明
2017年12月8日
Webシンポは物足りない
2018年3月22日
ザルティアとα1ブロッカーの併用
2018年6月2日
蓄尿症状より排尿症状に効く