超音波医学会専門医。腎尿管結石・前立腺癌・肥大症の診断が得意です。 膀胱炎・尿道炎・男子不妊症では、院長自身が顕微鏡検査(尿・精液)を行います。 ここは、院長ブログの原稿倉庫です。
この画像は亜沙郎先生のサイトのasobi.gifを表示させていただいています。
今日はさとちんさんから是非見て感想を聞かせてくださいと言われている医龍2があります。
医龍2は戦隊物だそうです。
医龍2のポスターがあったら、天才的な外科医は亜沙郎先生で、私は優秀な内科医でお願いします。
医者が主役のドラマはあまりに実態と違いすぎて(たぶん検事さんがHeroを見ても同じだと思いますが)、白けてしまうのです。
それとすごいやり手の製薬メーカーのMRさんなどが登場して、医者にわいろを渡しまくったりするシーンなどがあったりすると、患者さんに誤解されるような作り話は止めて、と言いたくなります。
まあ、贈収賄で逮捕される医者もいますから、まったくの作り話ではないのですが。
どんないい薬でも医者が処方してくれなければ、製薬メーカーはどうしようもないわけですから、法を犯す人も出てくるのでしょう。
今日は、泌尿器科医が作ったデータに踊らされている、気の毒なMRさんの話題です。
最近、私のクリニックに頻繁に来るのは、過活動膀胱の治療薬、ベシケア(アステラス製薬)、デトルシトール(ファイザー)、ステーブラ(小野薬品工業)、ウリトス(杏林製薬)の方々です。
日本には、810万人の過活動膀胱の患者さんがいる、ということになっています。
でも今通院中の方はわずか。
それで、過活動膀胱の啓蒙活動をすれば、自社製品の売り上げが増える、と会社トップは考え、MRさんは潜在患者さんを掘り起こすためのパンフレットをクリニックにばら撒きに来るし、「来月、横浜ベイシェラトンで過活動膀胱勉強会があるので出席してください」と医者を勉強会に誘いに来るのです。
過活動膀胱の患者さんが810万人という見積もりは、実は10000人に郵送し、5000人から回答のあったアンケート(「急に尿意をもよおし、我慢するのが難しい」「トイレが近い」「急にトイレに行きたくなり、我慢ができず尿が漏れてしまうことがある」)に基づいています。
40歳から10歳刻み・男女で過活動膀胱の人の割合を求め、これに日本人口の構成を掛けて足したものが810万人なのです。
アンケートに答えて返信してくれた人とそのままゴミ箱に捨てた人とでは頻尿の頻度が違うかもしれません。
「1日8回以上トイレに行きますか?」に「はい」と答えた人が治療を希望するほど困っているとは限りません。
でも「810万人も患者がいるならうちの薬はもっと売れていいはずだ、もっと宣伝して来い」、とMRさんたちはお尻をたたかれるのです。お尻をたたかれている都筑区担当MRさんへ。「40歳以上の人に郵送したアンケートを基に求めた見積もりは、平均年齢37歳の都筑区には通用しません」、と上司に言ってみてはどうでしょう。
今日は今までに亜沙郎先生が作ってくれたポスター一挙公開です。私がテニス&ジョギングから帰ってくるまでの期間限定公開です(17時をもって閉館いたしました)。
2007年10月18日の院長ブログ原稿