大野病院事件と青戸病院事件
大野病院事件については多くのドクターがブログで触れているし、産婦人科医が書いたブログに比べれば、私などが何を言っても上滑りなわけです。
でも興味を持ったのは青戸病院事件との関連から。
手術中の出血で患者が死亡し、医師が逮捕されたのは青戸病院事件が先です。
青戸病院事件は腹腔鏡手術をしてもよい施設を厳格化するという結果をもたらしました。
これが私が勤務医を続けなくてもよいかな、と思った理由の一つになっていますので、青戸病院事件は私の人生に少しだけ影響を与えたわけです。
嘘です。開業は感情的に決めたもの、これは後付けにすぎません。
産婦人科学会がいち早く加藤医師の擁護の姿勢を打ち出したのに対し、青戸病院事件では逮捕された医師の擁護に公的に動いた泌尿器科医はいないか、すごく限られていました。
この理由をうまく説明できないか、と思っていたら、亜沙郎のブログに答えを見つけました。
大野病院事件には「悪意を持った人は登場しません」。
しかし、青戸病院事件では前立腺癌の腹腔鏡手術をマスターして名声を得たい、という悪意が存在しているんです。
他のオプションを説明しなかった、
術者の中に経験者がいなかった、
最後まで腹腔鏡手術にこだわり開腹手術に移行しなかった、
など、患者のために手術をしようとしていたのか、泌尿器科医も同調できない手術なのです。
患者さん側からすれば、標準的な治療をちゃんとやってもらえたのか、練習台にされたのかは分からないわけです。
したがって、術死した患者の遺族が手術室で何が起きたかを知ろうとしたら、警察に訴えるしかないわけです。
その結果、加藤医師は不当にも警察に逮捕されてしまったわけですが。
早く事故調査委員会ができるといいですね。
でも事故調査委員会のあるべき姿については、いろんな人がいろんな意見をお持ちのようで、これ以上書いて、また某先輩の目に触れるのは避けたいので、苦手分野からこれで撤退です。
昨日の外来は、休み明けでしたが、平均より少し忙しい程度でどっと混んで汗かきまくり、ということは全くありませんでした。
今日はどうでしょうね。今夕予定されていたわが自治会の夏祭りは中止が決定しました。土曜も日曜も雨の予報のため、お肉が無駄になってしまうため、早めに決断しなければならないんでしょう。
お神輿まで作っていたのに、苦渋の決断を下された班長さん、ご苦労様でした。
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