泌尿器科医・木村明の日記

木村顔

腎尿管結石・前立腺癌・肥大症の診断が得意な超音波専門医。

便移植勉強会@青葉台フォーラム


演題名は『潰瘍性大腸炎に対する便移植法療法 ~新たな腸内細菌療法の確立をめざして~』。

3月28日(水曜日) は青葉台フォーラムでの横浜北部消化器病研究会に出席。

青葉区、港北区、都筑区で消化器を標榜している開業医が中心の勉強会。

この名前を妻に言うと、昭和大学横浜市北部病院の消化器センターの勉強会だと思われます。

何という勉強会に出るか、妻に伝わる必要はないのですが、

場所が青葉区医師会館だというのは伝えておかないと、一旦帰宅してから、妻に送ってもらう都合上困るのです。

なので、ノーザンGIという名前を付けましたが、妻は覚えてくれませんでした。

テーマは、便移植。

クロストリジウム・ディフィシル 腸炎(抗菌薬関連大腸炎、偽膜性大腸炎)には有効なことが分かっている便移植。

それを潰瘍性大腸炎に行っている順天堂の准教授の話を聞きました。

導入は腸内細菌の役割。

パンダは肉食動物。

笹を分解する酵素は持っていない。

でも、笹を分解する腸内細菌を持っている。

そしてその腸内細菌は、母親が自分のウンチを赤ちゃんに食べさせることによって受け継がれる。

日本人の腸内細菌は海苔を分解できる。

欧米人の腸内細菌は海苔を分解できない。

なので、欧米人にとって海苔は美味しくなく、ブラックペーパーにすぎない。

海苔は美味しくないので、カリフォルニア・ロールになる。

帝王切開で生まれた子は、無菌状態で生まれるため、母親の腸内細菌を継承できず、アトピーになる率が高くなる。

講師に後で質問。

ウンチを食べて腸内細菌が受け継がれるんですか?

赤ん坊は胃酸が少ないので、細菌が胃を通過できます。

いつもは青葉区医師会で開かれる会ですが、同じ日に青葉区医師会では診療報酬改定伝達講習会

なので青葉台フォーラムで開かれたのですが、いろんな会がかち合ったみたいで、参加者は10名程度でした。

そのおかげで、私のような消化器を標榜していない医者も講師の准教授に馬鹿な質問をすることができたのです。

2018年3月31日


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