前立腺生検を受けるか悩んでいるPSA高値の方のためのサイトです。

癌の可能性が高い人だけに日帰り6箇所生検を行っている横浜市都筑区の木村泌尿器皮膚科です。
前立腺炎は専門外ですが、患者さんたちと掲示板でやりとりしているうちに出来たページも公開しています。

慢性前立腺炎には基本的にキノロン系(クラビッドなど)が抗菌力、組織移行性の点で適していますが、クラリスは今一、ユナシン、フロモックスなどのβ-ラクタム系はまず効果はないと思ったほうがいいでしょう。また、ロキソニン、ボルタレンなどの非ステロイド系消炎・鎮痛剤もほとんど効きません。このような薬剤は、外傷性の痛み、歯痛、腰痛、肩こりなどには良く効くんですけどね(笑)。漢方も、牛車腎気丸、八味地黄丸などはむしろ尿路感染症や頻尿、前立腺肥大向けではないでしょうかねえ。 木村先生をはじめとして、泌尿器科の先生方には大変申し訳ない発言をさせてもらいます。西洋医学は検査所見で判断する。急性期(かかったばかりの頃)は確かに所見があっても、慢性期になると炎症所見ナシ、微生物所見ナシ.........だからもう「治った」としか判断してくれないのです、前立腺炎があまり得意でない先生はね。でも我々には明らかに「不快な症状」が続いている。僕は、大きな大学病院系に行くよりも、病院の規模に関係なく前立腺炎に取り組んでいる先生を見つけるか、 漢方治療に取り組んでいる泌尿器科医になんとか出会えることをお勧めしますね。みなさん、がんばってくださいね。

木村のコメント:確かに少数派ですが、漢方治療に取り組んでいる泌尿器科医もいます。
当院では、前立腺エコー検査で静脈洞の開大を認めた方や座位での長時間の仕事で症状が悪化する人には、 漢方薬の駆オ血剤(桂枝茯苓丸、加味逍遥散、当帰芍薬散、桃核承気湯など)を処方しています。

漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。
名称桂枝茯苓丸加味逍遙散当帰芍薬散桃核承気湯
中間証~実証虚証~中間証虚証~中間証実証
生薬構成    
桂皮(ケイヒ)  
芍薬(シャクヤク) 
茯苓(ブクリョウ) 
桃仁(トウニン)  
牡丹皮(ボタンピ)  
柴胡(サイコ)   
蒼朮(ソウジュツ)  
当帰(トウキ)  
山梔子(サンシシ)   
甘草(カンゾウ)  
生姜(ショウキョウ)   
薄荷(ハッカ)   
川きゅう(センキュウ)   
沢瀉(タクシャ)   
大黄(ダイオウ)   
芒硝(ボウショウ)   


桂皮にはのぼせやイライラを発散する作用があります。
芍薬は生理痛や肩こりなどの痛みをやわらげる生薬です。
茯苓には気分を落ち着け余分な水分を取り除く作用があります。
桃仁や牡丹皮には血液循環をよくする作用があります。
当帰と川きゅうには、血行をよくして貧血症状を改善し、体をあたためる作用があります。
蒼朮・沢瀉は、茯苓と同じく漢方の代表的な利尿薬で、むくみ症状を改善したりします。
大黄・芒硝は漢方の代表的な緩下薬で、便通をつけたり、熱や炎症をしずめる働きをします。
甘草には緩和作用があります。
これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。

EDの名医
Tweet