腎尿管結石・前立腺癌・肥大症の診断が得意な超音波専門医。
電話再診での処方箋を患者の指定する薬局にFAXすれば、
薬局は患者さんに薬を処方できるようになりました。
これを0410対応といいます。
ただし、署名もしくは押印した処方箋を薬局に郵送しなければなりません。
薬局にはオリジナル処方箋を3年間保存する義務があります。
FAXでは何枚でも複写できるから。
処方箋の印鑑は実印である必要はなく、
三文判でOK。
朱肉とカラーコピーとは見分けが付きますから、
三文判でも偽造防止に役立つんでしょう。
電子処方箋の電子署名では、医者が秘密鍵で暗号化したものを薬局が公開鍵で開錠します。
ただ、処方箋の長い文章を全部暗号化したり開錠したりは時間がかかるので、
ハッシュ関数というのを使って、処方箋を短い文字列(ハッシュ値)に圧縮します。
ハッシュ値には、元のデータがほんの少しでも変われば、値が全く異なってしまうという特徴があります。
医者は処方箋をハッシュ値に変えて、そのハッシュ値を秘密鍵で暗号化します。
そして、処方箋はそのままの(暗号化しないで)形で、秘密鍵で暗号化したハッシュ値を添付して送ります。
薬局は処方箋に基づいて調剤できます(暗号化されていないので)。
処方箋が改ざんされていないかチェックしたければ、
送られてきた処方箋をハッシュ関数でハッシュ値①に変換。
そして添付されてきたほうの暗号化されたハッシュ値を公開鍵で元のハッシュ値②に復元。
ハッシュ値①とハッシュ値②が一致すれば、
処方箋は改ざんされていないことが確認できます。
医者のレセコンの機能で追加されるのは、
HPKIカードを読み取るICカードリーダー(安いものは3000円)を増設すること、
処方箋をハッシュ関数でハッシュ値に変えること、
HPKIカードに格納されている秘密鍵を使ってハッシュ値を暗号化すること、
ぐらいですよね。
オン資のサーバーと繋ぐ作業は42.9万円で終わっています。
電子処方箋の機能を付け足すだけに、なんで38.7万円さらに必要なの?
電子処方箋加算とかの餌で医者を釣ろうとすると、
また患者さんや国会でたたかれますよ。
2022年8月24日