皮膚科を標榜していた当時の皮膚科疾患のページ

木村顔

木村泌尿器皮膚科は2013年から男性皮膚科に。タコは専門外です。

ウオノメ・タコ


角質層は表皮細胞の死骸(ミイラ)が重なったもので、体の表面を外部から保護する役目をはたしています。

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背中より肘の皮膚の方が常に圧力が加わっているので、角質層は肘の皮膚の方が厚くなります。
絶えず圧力が加わる足の裏は、最も角質層が分厚いところです。
足のウオノメやタコは、皮膚の最外層の角質層が局所的に増殖したものです。
原因は、歩き方やはいている靴にあります。
歩き方のくせや合わない靴のために、体重がいつもきまった部位にかたよってかかると、 圧力がかかる部位の皮膚がわざと角質を厚くして皮膚を守ろうとします。


これがウオノメやタコで、いわば生体の防御反応なのです。
圧力がかかる範囲がある程度広ければ、その部位の角質が厚くなるだけのタコ(胼胝)となりますが、 ピンポイントに圧力がかかり続けるとその部位の角質が内側に向けてくさび状に厚くなるためとても痛いウオノメ(鶏眼)となってしまいます。

治療は、スピール膏やイボコロリなどで軟らかくしてから削る方法が一般的ですが、足の裏に貼った絆創膏は歩行時にずれてしまい、あまり有効ではありません。 当院ではスピール膏などは使わず、来院された日に、カミソリで削っています。
血液が通っていない角質層を削るだけなので出血はしません。削って出血するようなら、表皮内にできるイボ(疣贅)です。
なおウオノメやタコと思っていてもイボ(疣贅)の場合もあり、治療法が異なります。 イボを削るとますます大きくなり、数が増えます。一度皮膚科を受診してしっかり診断をつけてもらうようにしましょう。