が勤務医時代に作ったサイト
エストラサイトカプセルですが、その服用法について
Q.もう直ぐ69歳になる自分のことご相談します。
ご理解をしていてただく一助として現在までの状況を概述します。私は1999年11月に65歳で前立腺の全摘手術を受けました。高分化ガンであり膀胱、尿道断端への浸潤は見られない、またリンパ節への転移も無いとの説明でした。PSA値は手術直後は0.01以下でしたが、約1年後より徐々に上昇し始め2003年1月には0.169となりゾラデックスの注射をすることとなり、現在9月初旬まで有効な注射を済ませております(PSA値は6月で0.002)。一応今回はこれで注射は止めることとなっています(ゾラデックスの注射前までは免疫力を高めるため漢方薬を飲んでいましたが他には薬の投与は受けていません)。現在担当医師とその後の治療について話し合っています。
ここで登場するのがエストラサイトカプセルですが、その服用法についてのご見解をいただきますようお願い致します。
私の知人が1999年7月に73歳で前立腺がんの全摘手術を受け、以来3年間に渉ってエストラサイトカプセルを1日2錠服用しておりその間PSA値は0.00以下を保持しています(本人談)。私はこの例をもとにエストラサイトカプセルの1日2錠服用を希望していますが、担当医師は1日4錠が定量だから4錠飲む必要があるとのこと。理由は1日2錠では薬効が期待できないし、もしまたPSA値が上昇したときに1日4錠に増やしても駄目だろう、みすみす薬を使えなくするようなものだと言うことです。勿論、知人とは年齢差も種々の身体的条件も異なるとおもいますが、1日2錠服用の可否についてお教えください。
また、お尋ねした以外に良い薬や試してみたらとお考えの方法があればお教えくださるようお願いします。
初めての質問で長々と記入しましたが、前立腺がんは術後5~10年で30~70%が再発などという記事を読むと心配でなりません質問が長いのは心配の現れとご容赦ください。
A.エストラサイトカプセルを1日2錠のんでもらう治療法を採用している病院もあります。エストラサイトカプセルを1日4錠のみつづけると、高頻度に胃腸症状が起きるからです。
前立腺の全摘手術で癌が取りきれなかった場合に、今アメリカとヨーロッパでやられているトライアルは、カソデックスという内服薬です。カソデックスを内服した群のほうがPSAの上昇を遅らせることができる、というところまでしかまだわかっていません。最終的な生存率に差が出るかはまだ結果が出ていないと思います。来週確認して間違っていたら訂正します。
Q.早速のお返事ありがとうございました。次回の診察日が8月9日となっていますのでその折にいただいたコメントを持っていきたいとおもいます。もしお手元にエストラサイトカプセルを1日2錠飲む治療は何時頃から行われるようになったのか、また現在1日2錠飲む治療をしておられるパーセンテージ等のデータがありましたらお教えください。カソデックス内服のデータを楽しみに待っています。**日曜日にも拘らずお返事いただいたことに深く感謝いたします。
A.私のコメントを診察室に持っていかないほうがよいと思います。私のホームページの情報がもとで、あなたと主治医の信頼関係が崩れるのは、避けなければなりません。
前立腺の全摘手術で癌が取りきれなかった場合に、今アメリカとヨーロッパでやられているトライアルは、カソデックスという内服薬です。カソデックスを内服した群のほうがPSAの上昇を遅らせることができ,レントゲン検査などでの再発の確認時期も遅らせることができる、というところまでしかまだわかっていません。最終的な生存率に差が出るかはまだ結果が出ていません。
Q.カソデックスの情報をありがとうございました。
前回いただいたエストラサイトカプセルの1日2錠服用の件と併せて貴重なお教えをありがとう御座いました。エストラサイトカプセルの1日2錠服用と1日4錠服用時の薬効の差はあるのでしょうか、先日のコメントでふれられていませんでしたのでもしご存知でしたらお教えください。
先生のお考えでは今回の情報内容を私の担当医師に示すことについて危惧をお持ちのようですが、私と担当医師の信頼関係について以下のことをごらんいただいて今一度ご判断をいただければと思います。
次のような理由から私は今回の情報を提示しても信頼関係にひびははいらないと考えています。
1、1999年の手術前、新聞で千葉の放医研のことを知り、受診して見たいと申し出たところ快く承知して自分でも放医研に電話したり細胞検査のプレパラートやレントゲン写真を準備してくれました。(放医研での話で、リンパ節等前立腺以外に転移等があっても感知しない。また後遺症として尿道狭窄が約20%出ている(N=10程度)といわれて治療は止めました)。そして放医研から出戻りの私を快く再度受け入れ手術をしてくださいました。
2、手術後、向後の治療方法を聞いたとき、抗がん剤等の投与を含めて特にこれといったことは考えていない。と言われたのでそれでは困ります、何とか免疫力を高めて再発を抑えたいとの申し出に対して、漢方医を紹介してくださったこと。(この漢方医は医科大学を卒業した後漢方を学び直した方です。その後私の担当医はご自分のお子様もこの漢方医に掛かっておられます)
3、最初の投稿でご相談したエストラサイトカプセルについても、1日2錠服用している知人の担当医に聞きに行ったらと言われましたが、知人の担当医師は他医院に変わられており今の担当医師は何等の問題もないので従来のままを踏襲していこうとの方針だそうです。現在、他医院に変わられた元の担当医師を追いかけるか、知人が手術を受けた病院に聞きにいくか相談中です。
上記のような理由から今回この投稿欄でいただいた情報を提示しても信頼関係が崩れることはないのではないかと考えています。先生のご見解をお教えください。
このようなことはここに書いてはいけないのではないかとも思いましたが、今後とも担当医師との信頼関係は絶対に必要と思いますので敢えて書きました。ご賢察の上ご見解をいただけますようお願い致します。
A.エストラサイトカプセルの1日2錠服用と1日4錠服用時の薬効の差があるか、についての論文が今手元にありません。2,3年前出た論文で、1日2錠でも十分な腫瘍縮小効果が得られた。しかし、胃腸症状で中止せざるをえない症例も少なくなかった、という内容だった、と思います。
このページをプリントしたものを主治医に渡すのでしょうか?新聞の切抜きならまだしも、どこのサイトからダウンロードしたのかわからない、しかも印刷すれば2-3ページにもなる印刷物を診察室に持ち込まれて、その内容につきコメントしろと言われると、私ならいやになります。内容をかいつまんで口頭で説明されるほうが好印象を与えられると思いますが、あとはお任せします
Q.お心遣いのこもったコメントをありがとうございました。
ご指示いただきましたように担当医師には、エストラサイトカプセルの服用と薬効ゾラデックスの利用等については肝心なところのみを口頭で説明したいと思います。
ただ素人が言うことですから説明の根拠を求められると思いますのでそのときは「あざみ野クリニック」からこの投稿ページにいたるURLを紹介させていただきたいと考えておりますのでご了承いただきますようお願いします。
また、質問で恐縮ですがアメリカ、ヨーロッパで服用されていると教えていただいたゾラデックスについての情報をお持ちでしたら再度お教えいただきますようお願い致します。
A.アメリカとヨーロッパでやられているトライアルは、カソデックスという内服薬です。注射薬のゾラデックスではありません。カソデックスを内服した群のほうがPSAの上昇を遅らせることができ,レントゲン検査などでの再発の確認時期も遅らせることができる、というところまでしかまだわかっていません。最終的な生存率に差が出るかはまだ結果が出ていません。
Q.度々の質問にも拘らずご丁寧なコメントをいただきましてありがとうございます。
8月9日の診察日には今までいただいたものを持って行きたいと思っています。
また、疑問点がでたら質問させていただくかもしれませんがそのときはよろしくお願いします
Q.7月末以来一ヶ月ご無沙汰しています。
また面倒な質問で恐縮ですがよきアドバイスをいただけますようお願い致します。
PAS抑制のためのホルモン療法のゾラデックスは個人差はあるが2~3年間は連続使用しても薬効は維持されると思っていましたが、私の場合1月以来毎月継続してにゾラデックスを打ち6月14日にPSA検査の採血と3ヶ月有効のゾラデックスの注射をし8月9日に次の採血をしましたがこの間にPSA値が0.003から0.006に上がっていました。
医師は測定誤差かも知れないと言われていますが、私自身の自覚症状としては8月上旬より時折陰部に違和感・膨満感と言うかペニスとその付け根辺りの容積が増えたような感じがしていたため若しかすると(早すぎるけれど)ゾラデックスの効果が切れたのかなと思っています。先生のご経験の中でこのようなことがありましたらお教えいただきたく思います。またこのようなときは以後ホルモン療法は有効期間が短い、あるいは効かないと覚悟して治療に注意しなければならないのでしょうか。あるいは異なるホルモン療法があるのでしょうか。お教えいただきたくお願い致します。
8月末現在では、建前ではまだゾラデックスの有効期間内のはずですが、ペニスの容積は1ヶ月前に比べて明らかに大きくなっています。(現在8月9日採血の血液について男性ホルモンの検査中です)
7月にお教えいただいたエストラサイトカプセルとカソデックスの用法については1枚にまとめて8月9日に担当医師にみてもらいました。(この相談ページに至るURLも一緒にプリントしています)今後については未だ決まっておりませんが、カソデックスについても結構副作用があるとの話を聞きました。これは1日80mg服用が標準のようですがPSAの値によっては減量用法も可能なのでしょうか。(8月採血のPSA値は0.006でした)
A.PSA値が0.003から0.006に上がったのが意味があるとは思えません。0.4ぐらいになるまで、
再発と判定しなくてよいと思います。
PSA(前立腺特異抗原)の測定法は、前立腺特異抗原そのものを測っているわけではありません。前立腺特異抗原と
結びつく抗体を血液に入れて、それがどの程度消費されたか、で想像しているのです。
カナダのある都市に、日本人がどれくらいいるかを調べるのに、寿司屋の数を調べるようなものです。
トロントのほうがバンクーバーの2倍、寿司屋がある(たとえ話です。どちらが多いか知りません。)ので、日本人も2倍住んでいるだろう、
程度の調査方法です。100軒対50軒ならともかく、2軒対1軒では何とも言えないでしょう。