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ビスフォスフォネートをホルモン耐性になった人に投与して有効だった
Q.昨年7月、PSA699で病名確定、リュープリンとカソデックスで10月には正常値になりましたが、骨転移が著しい状況です。しかし、現状では骨以外に転移は無い模様で、以前有った骨の痛みは余り無く、運動も充分可能です。そこで伺います。前立腺ガンの骨転移に拠る骨のダメージは
破骨細胞の働きを促進する方向で進むのでしょうか? それならば、骨疎しょう症に効くと言われるビスフォスフォネート剤の投与に意味が有ると思いますが、骨転移に拠って骨がより硬くなる方向へ変化するならば、ビスフォスフォネート剤は逆効果、考えますが、如何か? 乳ガンの骨転移
に有効とされるこの薬は前立腺ガンの場合は如何か?
A.ホルモン耐性になる前の時期には、骨転移にもホルモン療法が有効です。ビスフォスフォネートをホルモン耐性になった人に投与して有効だったとの報告を先月の泌尿器科学会で聞いたような気がします。よく調べてまたここに書き込みます。
Q.今年、5月に骨転移とビスフォスフォネート剤との関係について質問をさせて頂いた者です.先生はお忙しい中、色々、調べるのに時間が懸かっているのだ、と想像していますが、お手数ですが、
もう一度調べて頂ければ幸いです.質問1 前立腺ガンの骨転移には、骨粗しょう症のビスフォスフォネート剤が有効なのでしょうか? それとも、骨が金属的な硬さを増して行き、ビスフォスフォネート剤は無意味なのでしょうか? 質問2 乳がんで使うハーセプチンを前立腺ガンに応用する試みが有る、と聞いた事がありますが、どこの病院でやっているのでしょうか? HER2という抗体が有るかどうか?がハーセプチンが有効かどうか?の基準だそうですが、この抗体は、男にも有るのでしょうか? また、この検査は、どうしたら受けられますか?
質問3 骨転移が進むと下半身マヒが始まる可能性が有る、と聞きました。骨の破壊によって椎骨が崩れて脊髄を圧迫する前、つまり椎骨が崩れる前に下半身マヒが始まる事が有り得るでしょうか? 忙しい中、宜しくお願いいたします.
A.質問1 前立腺ガンの骨転移には、骨粗しょう症のビスフォスフォネート剤が有効なのでしょうか? についての資料がやっと手に入りました。
図1
図2
図3
図4
質問2 乳がんで使うハーセプチンを前立腺ガンに応用する試みが有る、については、私の守備範囲を超えた質問です。
前立腺の細胞からできた癌は転移した先でも、同じ性格を維持し続けるのか、という難しい内容に関連していると、思います。
前立腺癌がなぜ骨を好んで転移するのかを、博士号のテーマに研究している同僚もいます。
私の守備範囲ではありません。