泌尿器科医・木村明の日記

エボラと荏原


荏原病院には30年前高度安全病棟がありました。

エボラ出血熱。 今のところ西アフリカに留まっていますが、 感染した医療従事者がアメリカに帰国した、 なんて話もありました。

荏原病院には30年前高度安全病棟というのがありました。 私は荏原病院で勤務したことはありません。駒込病院にいました。

死亡率の高いウイルス感染症患者に、直接触れることなく、 宇宙服のようなものを着て、治療や看護が出来る病棟が荏原病院にある、 と聞いたことはありました。

で、その病棟、今はどうなったかと、ネットで調べたら、 平成9年になくなったみたいです。 実働したのは、ラッサ熱の患者を一人収容しただけ、だったようです。

まずあり得ない、計算上1017年に1回しか起こらない、でも起こったら大変なことになる伝染病に、 今も、日本は備えがあるのでしょうか。

都立病院も黒字が求められます。 宇宙服が残してあっても30年経てば使えないとは思いますが。

エボラ出血熱に感染した日本人がもし帰国したら、前室付特殊伝染病室で対処できるんでしょうか。

2014年8月11日