泌尿器科医・木村明の日記


BCGを接種すると


小児の上腕にBCGを接種すると、赤くなって、盛り上がって、硬くなって、瘢痕になります。

海岸に大きな卵が漂着し、見たこともない生き物が卵から出てきました。

村民が不安げに取り囲んで見舞っていると、お巡りさんがやってきて写真を撮って、警視庁本部にFAX。

警視庁からほどなく、「それはエイリアンだ。すぐに射殺しろ。」とのFAXが。

村民は銃を持っていないので、射殺はできませんが、お巡りさんの命令のもと、エイリアンにセメントを浴びせて、コンクリート詰に成功しました。

その後、この生き物はエイリアン(結核菌)ではなくエイリアンもどき(BCG)と分りましたが、この訓練は、その後、本物のエイリアンが侵入したときの役にたちました。

この巡査さんはよい仕事をしましたが、巡査さんが勘違いするか、警視庁から間違ったFAXが届くかして、

エイリアンが侵入していないのに皮膚が分厚くなってしまうのが、サルコイドーシスや炎症性角化症(尋常性乾癬・扁平苔癬・掌蹠膿疱症)なのです。