泌尿器科医・木村明の日記

木村顔

腎尿管結石・前立腺癌・肥大症の診断が得意な超音波専門医。

タイミング療法対象者にバイアグラ4錠を院内処方。


タイミング療法の指導を受けた夫婦も対象。一般不妊治療管理料(250点)の明細書があれば紹介状不要。

4月から勃起不全による男性不妊にバイアグラ・シアリスが保険適応になりました。

この件で4月7日に書いた記事は間違っていたので、書き直しです。

タイミング療法の指導を受けた夫婦も対象でした。

人工授精・体外受精を保険診療で受けている夫婦だけではありませんでした。

一般不妊治療には人工授精だけでなくタイミング療法も含まれ、

タイミング療法の指導を受けた方も、一般不妊治療管理料が算定されます。

一般不妊治療管理料が算定されていることが分かれば、

タイミング法における1周期分に限り、

かつ、4錠以下

のバイアグラを処方します。

産婦人科で領収証と一緒に発行される明細書に、

「一般不妊治療管理料(250点)」と印字されていれば、紹介状は不要です。

当院で、バイアグラ4錠を処方すると、

初診料、院内処方料、調剤料、バイアグラ4錠の合計で保険点数は893点、

3割負担の方の自己負担は、2680円です。


なお、2022年4月時点でシアリスも保険適用となっていますが、

当院は院内処方で扱っているのはシアリス20mgのみであり、

シアリス20mgは器質性又は混合型勃起不全患者に適応があるとされており、

タイミング法の対象者は心因性勃起不全患者なので、

保険診療では査定の対象になりそうです。

シアリス10mgを院外処方することは可能ですが、

調剤薬局に置いてあるかわかりません。

ジェネリックもいずれ保険適用となるはずで、

調剤薬局もジェネリックならどれかを在庫しているはずです。

そういう状況になってから、一般名(タダラフィル)で院外処方箋を発行するつもりです。

2022年5月3日