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基本健康診査から特定健康診査へ


今週は手術の予約なし。_| ̄|○
昨日はNAS港北の休館日なので、嶮山スポーツガーデンへ。平日の13時ごろはコートが空いているのですが、昨日は3組待ち。有馬のテニスクラブが9月で閉鎖され、嶮山に吸収された会員が昨日からいらしたのです。みんなうまい。
今日の昼はNAS港北で泳ぐつもりでしたが、昨夕新聞社の記者の方から、がん検診に関する厚生労働省の研究班がまとめたPSA検査のガイドラインについての取材の依頼があり、今日急遽お会いする事になりました。で、住民検診のシステムが来年から変更になることも勉強しておこうと思い、特定健康診査について勉強しました。勉強内容をそのままブログ記事にさせてもらいました。
平成20年4月から健康診査は、基本健康診査から特定健康診査へ変わります。
特定健康診査は、メタボリックシンドロームの概念を取り入れ、生活習慣病予防を重視する新しい健康診査です。
追加される項目は腹囲。総コレステロールがLDL-コレステロールに変更。廃止される項目は、尿潜血と血清クレアチニン。
尿潜血廃止の理由は「尿蛋白検査をやれば尿潜血は必要がないため」、
血清クレアチニン廃止の理由は「腎機能障害の発生リスクは、尿蛋白検査、血糖検査、血圧測定等により把握可能」、
とのことです。うーん、こんなに改悪されていたのか。尿蛋白では膀胱がんは発見できないし、腎機能障害は糖尿病や高血圧によって生じるものばかりではないのですが。
センター南医療ヴィレッジに内科がオープンした今年3月から当院では基本健康診査をやめたので、特定健康診査についても勉強していませんでした。
新制度では、メタボリックシンドロームの人を見つけ、保健指導の必要性に応じて「動機付け支援(面接1回及び事後評価1回)」、「積極的支援(複数回の面接等及び事後評価1回)」を行うそうです。
生活習慣病(糖尿病、高血圧症、高脂血症)予防を重視する政策転換の中で、尿潜血で発見できる膀胱がん・血清クレアチニンで見つけられる腎機能障害は切り捨てられたようです。
それで、腹囲を測って85cm以上の人たちに面接を1回行って動機付け支援を行うだけで、国民皆ががんばってダイエットして、糖尿病、高血圧症、高脂血症が減って、医療費の抑制につながればよいですが。
人に測ってもらわなくても、私の腹囲が85cmを越えているのは充分知っています。保健指導が必要との通知が届いても、動機付け支援を行ってくれる人の面接(運転免許の更新の時みたいに、糖尿病で足を切断した人のビデオでも見せるの?)を受けに行こうとは思いませんが、皆さんはどうですか。
がん検診に関しては、死亡率の低下が証明できないものは廃止するのに対し、腹囲を測って85cm以上の人に動機付け支援を行えば死亡率が減るという、理想論で特定健康診査を開始するのでしょうか?

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