皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層からなっています。

表皮細胞

表皮のもっとも外側は角質層と呼ばれる層があり、外的刺激をブロックするバリア機能を持っています。
背中より肘の皮膚の方が常に圧力が加わっているので、角質層は肘の皮膚の方が厚くなります。
角質層は一つ失うと一つが生成されることで、体のそれぞれの部位に応じた一定の厚さを保ちます。
角質層は表皮細胞の死骸(ミイラ)が重なったものです。
表皮細胞は表皮の一番深いところ(基底層)に並んでいる基底細胞が分裂することによって生まれます。
基底層で作られた表皮細胞は段々上にあがって、約2週間で角質になり、上の方から垢となって脱落していきます。

色素細胞

基底層には色素細胞というもう一つの細胞がいて、基底層で生まれる表皮細胞にメラニン色素を渡します。
メラニン色素は紫外線から表皮細胞のDNAを守るための、いわば日傘なのです。
表皮細胞は自分ではメラニン色素を造れないので、色素細胞からメラニン色素をもらうのです。
表皮の約5%が色素細胞で、残り95%が表皮細胞です。
表皮細胞は角質層を形成するために分裂を繰り返し、それに連動して色素細胞もメラニンを生成します。
先程も述べたように、角質層は一つが失われると一つが生成され、一定の厚さを保ちます。
角質層が一定の速度で失われる代謝リズムの状態ならば、正常な肌、つまり「きれいな肌」なのです。

しかし、皮膚をひっ掻いたりする物理的刺激は角質層を強引に剥離します。
また、ニキビ・皮膚炎等の炎症は、角質層を一気に失う原因になります。
それに合わせて表皮細胞は新たな角質細胞を生成するため、休み無く猛然と働き続けます。
当然それに連動して色素細胞もメラニン生成を強く行うため結果として、色素沈着が生じるのです。
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