院長が勤務医時代に作ったサイト
手術はせず、リュープリンとカソデックスで治療。
Q.65歳。PSAは30。
手術はせず、リュープリンとカソデックスで治療。数か月後にPSAは0・01まで下がった。しかし1年後、PSAは0・1に上昇。医師は「PSAが10倍に上昇したので」と、放射線治療を勧めた。照射後は、再び検出限界まで下がった。
たった0・01しかないのに、どうして再発(再燃)したと判断して治療したのか。
A.65歳の人で、転移がなければ手術もしくは放射線療法を勧める事が一般的です。ただ仕事の都合とかもあり、患者さんの希望を聞いて治療方針を決めるわけですが。この方の主治医は最初から放射線療法も視野に入れていたのではないですか?放射線前に、ホルモン療法を3-6ヶ月やって前立腺を縮小させてから、その後放射線をあてる事は一般的にやられていることです。
そのほうが照射する範囲が狭くなり、膀胱や直腸に障害が出ないので。ただ、ホルモン療法で順調にPSAが下がると、患者さんも追加治療を受けたくなくなり、そのまま放射線療法をやらずじまい、ということもあります。「PSAが0・01から0・1に上昇したら、ホルモン療法はあきらめて放射線治療を」という決まりはないと思います。その患者さんと主治医とのやりとりの中で、潮時が決まっただけではないでしょうか。