院長が勤務医時代に作ったサイト
2人の先生の見解が違うので患者や家族はどうすればよいか悩んでおります。
Q.76歳の父のことでご相談いたします。
以下のような経過なのですが、2003年7月から治療を始め、
1年8か月で現在、主治医からは放射線治療を薦められておりますが、通院中のM市立病院には
放射線科がなく、T市民病院の放射線科を紹介され受診いたしましたが、放射線の先生から
「早急に治療を始めなければいけない状態ではない。」と言われました。
2人の先生の見解が違うので患者や家族はどうすればよいか悩んでおります。
記
・発病 :2003年6月(たまたま受けた検診でPSA値36)
生検の結果 臨床評価はD1で中分化型。 Gleason score 4+5=9
・ホルモン療法 :1年7か月
皮下中注 LH-RHアナログ ゾラデックス2A
内服薬 ①クラビット錠100mg+ムスコタ錠,㎎
②カソデックス錠80mg
③デカドロン錠0.5㎎
④オダイン錠125mg
1年8か月の中で①~④の薬を順番に服用。
・2/8の骨シンチの結果 :今のところ骨の転移は認められない。
放射線治療はあくまで根治治療の目的ではありませんが、主治医の話しですと腫瘍が硬いので、
予防のため放射線治療を薦めてくださっております。現在父には、「頻尿もなく、尿の出が悪い。」という
自覚症状がないようです。
娘の私もホルモン療法と放射線療法の併用がベストと思っておりましたが、紹介された放射線科の
先生が今、自覚症状がないならすぐに放射線療法を受ける必要はなく、むしろ副作用のリスクの方が
高いことをおっしゃられるので困っております。(選択は患者にまかされていますから・・・)
私は仕事をしており、毎回父の受診にはついて行けません。
限られた診察時間の中で知識の少ないものが、適切な質問を先生にする事が出来ず、診察が終わって
から色々悔やむ事が多いことです。
インターネットで先生のホームページを読ませていただき先生の見解をお聞かせ願いたいと思いました。
お忙しいこととは存じますが、どうかよろしくお願いいたします。
A.ステージが本当にD1なら、リンパ節転移があるわけですから、前立腺だけに放射線を70Gyあてても、根治できません。リンパ節を含む広い範囲にあてるなら、直腸障害を起こさないよう50Gyしかあてられません。やはり根治できません。ステージDなら、放射線は痛みや排尿障害を改善するために用いられます。