木村泌尿器皮膚科

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ホルモン注射をする前に、点滴(薬剤?)を10回(十日間)行うとPSAが急激に下がるとのことです。


Q.70才です。
船旅中の男性

排尿困難が5年程続いたため、意を決っして近所の泌尿器専門の医院で診察を受けました。血液検査でPSA値が34と高く、早速「針生検」を受けましたところ、「前立腺がん」の宣告を受けました。
前立腺針生検

専門の病院を紹介頂き、MRA、骨シンチ検査を受けましたところ、骨他臓器への転移はないか、性嚢に浸潤があるとのことで、6ヶ月はホルモン療法(1回/月注射)を受けることになりました。第1回目の注射後25日後のPSA値は25に下がりました。病院の医師の見解では、徐々に下がるものなので3~4ヶ月経過観察が必要とのことでした。泌尿器科医院の医師はホルモン注射をする前に、点滴(薬剤?)を10回(十日間)行うとPSAが急激に下がるとのことです。どちらが治療法として好ましいのか、お教えください。

A.女性ホルモンの点滴(数日間連続)は、前立腺癌が腰骨に転移して痛みや麻痺の原因になっているときなど、癌を早く縮める必要があるときに行います。
骨シンチ

乳房が痛んだり、血管が詰まりやすくなったり、という女性ホルモンの副作用があるので、無症状で、しかも月1回の注射で両側の睾丸を摘出したのと同じ効果がある注射薬が有効なあいだは、女性ホルモンを追加する必要はないと思います。

Q.早々にお答え頂きまして、ありがとうございました。病院お医師の治療方針に従います、今後とも宜しくお願い申し上げます。