木村泌尿器皮膚科

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恥骨周辺の2箇所に転移


Q.72歳の父親について。7ヶ月前に生検で前立腺がんと診断されました。

前立腺針生検

当時PSAは36、6箇所採取した生検では6/6に癌細胞が見つかりました。直ぐにホルモン療法を開始、PSA値は順調に下降し、5ヶ月前の骨シンチでも明らかな転移は見られず、リンパ節への転移もないとのことでした。しかし、3週間前の2度目の骨シンチの結果、恥骨周辺の2箇所に転移が発見され、全摘手術から放射線療法への方針変更となっています。前立腺自体に関しては、外科的手術も放射線も成績に大差はないとのこと。ただ、骨への転移についてはどの程度の効果が期待できるのでしょうか? 現在の2箇所を放射線で抑えれば、その後は他所に転移が出現しない見込みもありますか? 

骨シンチ

A.骨転移がある場合、全摘手術も放射線療法も生存率を改善できません.ホルモン耐性の癌細胞が出現するかどうかで、今後の経過が決まります.骨転移がある場合の放射線療法は、痛みや麻痺の原因になっている骨にあてるのが一般的です.