左右どちらか(石のある側)の側腹部に激痛が起きます。
超音波検査で水腎症、尿検査で血尿。
7ミリより小さいものは、自然排石を期待して様子を見ます。
尿路結石は腎盂で育ち、尿管へと流れて行きます。 石が尿の流れをせき止めると、左右どちらか(石のある側)の側腹部に激痛が起きます。
痛みは、石の大きさとはあまり関係がありません。 むしろ、小さい石のほうが、痛みが起こりやすいとすら言えます。 大きい石はあまり動けないので,その場でゆっくりと大きくなるだけなのに対し, 小さい石はある日突然腎盂から落ちてきて,尿管につまるからです。
激痛の発作を起こした時には、救急医を訪れて痛み止めを処方してもらうことになりますが、 うまく効くと、たちまち痛みが消えてしまいます。
超音波検査で、腎盂が膨らんでいたり(水腎症といいます)、石が映っていたりすると診断がつきます。 尿検査で血尿を認めます。
尿路結石は、日本人100人のうち4人が、一生に1度は悩まされるというほど多い病気です。 尿路結石のうち8割は、結石が小さいうちに尿路を通って、自然に体外に排出されます。 石の幅が7ミリより小さいものは、自然排石を期待して様子を見ます。 石がだんだんに下にさがってきて、尿管から膀胱に落ちてしまえば、痛みから解放されます。 そして、次の排尿の時に、尿と一緒に石が飛び出します。 排石までどのくらいの日数がかかるのかは、まったく予想できません。
残りの2割は排出されぬまま大きくなって、治療をしなければならなくなります。 石の幅が7ミリを超える大きさのものは、自然に排石されることはまずありません。
石が腎盂の出口や尿管につかえている場合には、それより上流が拡張します。 腎盂が拡張しているのを放置しておくと、 腎の実質が圧されて薄くなって腎臓の機能が失われてしまいますので、 あまり長く自然排石を待てません。 その場合には,結石を砕いて小さくして出やすくする必要があります.
衝撃波で体内の腎結石を破砕する装置が、1980年に発明されました。 それまでは手術でしか取り除けなかった結石を衝撃波で砕いて砂にしてしまい、 尿といっしょに流してしまうものです。
この装置が得意とするのは、腎臓と尿管の上半分にある2㎝程度までの石です。 尿管下部の石や大きな腎結石の場合は内視鏡手術を行います。