アトピー性皮膚炎
アトピーという言葉は本来「奇妙な」と言う意味を持ち、 アトピー性皮膚炎は原因のよく分からない疾患として位置づけられてきましたが、生まれながらの皮膚 機能がうまく働いてくれない為に生じる皮膚炎と言うことがわかってきました。
正常な皮膚のいちばん外側は、角質層と呼ばれ、外的刺激をブロックするバリア機能を持っています。 ところがアトピーの人は、このバリア機能が壊れているために、アレルギーを起こす種々の物質(アレルゲン)の侵入を許してしまいます。
さらに、掻くという行為が皮膚のバリアーの破壊につながります。痒くて掻く以外に、習慣で掻くことも少なくないことが、患者さんからのインタビューで明らかになっています。掻くことによるバリアーの破壊を防ぐには、かゆみ止めの薬だけでなく、習慣化した行為を止めるための精神面のケアが必要です。
そんなアトピーに対しての 治療はステロイド外用剤というものを使用していますが、「アトピー」と「ステロイド」という言葉がここ10年 程前から一人歩きをするようになり、民間療法、新聞やテレビなどでステロイド外用剤は悪役のように叩 かれていますが、上手に使えばステロイド外用剤は決して怖いものではありません。
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