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私の著書 「尿の悩みを解決する本」 <教育書籍> (千円) の下書き原稿

症状

 尿が近くなり,トイレから帰ってきても又すぐ行きたくなったり,尿をしたあともまだ残っている感じ(残尿感)がしたりする症状で始まります.細菌が増殖してくると,排尿時(特に出おわるとき)に痛みがあらわれます.これらの症状があっても病院に行かないで我慢していると,排尿しないときにも,下腹部が痛むようになります.細菌に膀胱粘膜が傷つけられて,目で見て分かるほどの血尿が出ることもあります.血尿は,出始めから出終りまで同じ濃さではなく,膀胱がからっぽになる最後に強くなる,排尿終末時血尿のことが,ほとんどです.
 目でみてわかる血尿全体のことになりますが,腎臓からの出血は,排尿までに尿と良く混ざってしまうのに対し,膀胱より下からの出血は,尿と均等に混ざらないで出てくることがあります.もし血尿がでたとき,全体が赤かったか,終りだけ,あるいは始めだけ赤かったか,見ておいていただけると,検査の手間が随分省けます.
 膀胱炎では熱は出ません.熱があるときは,細菌が腎盂まで登って行って腎盂腎炎を起こしているか,男性なら急性前立腺炎を起こしているかのどちらかです.

正しい尿の採り方は中間尿といって,出始めの尿はコップに取らずに便器に流してしまい,中間の尿(厳密には尿を途中で止めたりしないで,飛び続けている尿線にさっとコップを差しだして中間の尿を採るのが理想)だけをコップに採ります.

炎とはまったく異なりますので別の治療が必要です。尿路結核の場合も,膀胱だけに結核菌がついているわけではなく,腎や尿管にも菌がいることがほとんどです.しかも厄介なことに結核菌は瘢痕を作りやすいので,ただ抗結核剤を飲むだけでは,菌がいなくなる時,瘢痕で尿管や膀胱が縮んで,膀胱や腎臓が機能しなくなることがあります.尿管が縮まないようになかに入れっぱなしにできるカテーテルを入れておいてから,抗結核剤を内服してもらう,といったことが必要な方もおられます。
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