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プライバシーの侵害


Google Street Viewについて、映っている一般家庭や歩行者のプライバシーを侵害しているか、いろいろ議論があるようです。

街で撮った景色をブログに公開することは良くあります。もちろん、無関係の人の顔はぼかして。

そういうブログが問題にならなくてGoogle Street Viewが問題とされるのは情報量の多さだと思います。

少しならいいけど、大量すぎると良くないのか。

電子化に伴う情報量の多さが、今までの倫理観を揺るがしています。

今日は特定健診についてデータが漏れる事がないのか心配になったのでその話題です。

紙に書かれた基本健診のデータを束ごと紛失するのと、特定健診のCD-ROMを1枚盗まれるのと、情報量の多さが数段に違うので。

そういう意味で、似ているテーマだと思ったのですが、「紙に書かれた基本健診のデータは1枚たりとも紛失してはならない。別の問題だ。」と言われればその通りなのですが。

まあ、電子化から私が連想した、ということで、とにかく特定健診の話題へ(Google Street Viewとくっ付けて話題にしたのが無理?)。

当院は特定健診は行いません。内科のクリニックなどはやられているようです。

今までの基本健診との大きな違いは結果を紙ではなく、電子化すること。

当院の場合、検査結果はフロッピーでかえってきますが、これを決められた形でファイルしなおしてCD-ROMに入れて各保険者に送るのは大変なことです。

特定健診を受ける人が月に数十人(根拠ない数字、例え話です)程度なら、そのための変換ソフトを準備するより、紙に書いて提出するほうが楽です。

ですから、横浜市医師会か医師互助組合かは良く知りませんが、紙に書いた健診結果を電子化してくれる業者と契約(斡旋?)することになったようです。

ここからは、突然ですが、特定健診物語へ。

都筑ふれあいの丘区に住む住人でメタボ予備軍と判定された人たちに、スポーツクラブからダイレクトメールが頻回に届くようになった。

腹囲が95cmの人には、「月々の負担6000円で3ヶ月で、腹囲を5cm減らします」、100cmの人には「9000円で10cm」など、腹囲を知っているとしか思えない内容であった。

井戸端会議で、どうも特定健診のデータがスポーツクラブに漏れているとしか思えないと思った住民たちは、特定健診を受けたクリニックへ。

びっくりした院長は、医師会に問い合わせるも、「そんなはずはない」と言われ、院長は直接、入力代行業者に電話。

入力代行業者は、「先生は当社のメーリングリストに参加される際に、同意書に同意されています。その中の、111項目目に、患者さんの健康を維持するために不可欠と当社が判断した場合は、健康産業業者にデータを供給できる、と書いてあるんです。」


物語はここで終わり。

入力代行業者が、倫理面・能力面(誤入力も困ります)で問題ないことがチェックできていることを祈ります。
見積もりが安かった、というだけでないこと。
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