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田乃中のふぐ


昨日は7時から藤が丘のふぐ屋 田乃中で情報交換会でした。ちょっとだけ遅刻して到着しました。


11ヶ月ぶりのふぐでした。美味しくいただきました。情報交換も有意義でした。

亜沙郎先生は、勤務医の方が開業医より絶対楽だ、勤務医がサラリーマン化しているとおっしゃいますが、勤務医がサラリーマンでいられるかどうかは、科や病院の規模によると思います。

整形外科など医者が4人以上いる科とか、700床以上の病院で泌尿器科医が4人以上いる科なら、勤務医はオフはオフ、と割り切る事が許されるでしょうが、私がいた300床ちょっとの病院は泌尿器科医は私と大学からのローテーション医者の二人でした。

泌尿器科には10床が与えられ、その平均在院日数を10日とすると、10日に10人手術をしていなければ、10床を埋める事はできません。埋めていないと、運営会議などでちくちく。給料を減らせるわけではないので、馬耳東風と割り切れば気楽かもしれませんが。

月に30人の手術をしていれば、時には手術後のトラブルに夜勤の看護婦や当直医が対応できず、担当医が夜も呼び出されます。私が呼び出される頻度は、パートナーである若い医者の力量・熱意・性格次第です。

若い医者の熱意を引き出すには手術でも大きな役割(つまり執刀医)を担わせるのが一番です。一方、患者さんは私に「先生が執刀してくださるんですよね。」と念を押されます。

嘘は言いたくないので、「メスを持っているのが執刀医という考えは素人の発想。両手で病変の広がりを確認する第1助手が、実は手術を取り仕切っているのです。」みたいな説明をしていました。

間違った説明ではないでしょう。昔のサッカー漫画は背番号10番のストライカーが主役でしたが、今はミッドフィールダーが脚光を浴びる時代ですから。サッカーはワールドカップしか見ないので、用語が間違っていたらごめんなさい。

一人医長も大変ですが、部下が一人しかいない部長も大変なのです。夜、自宅の電話がなるとびくびくしていました。勤務医といえども、サラリーマンのように勤務時間が終わったら仕事を終わりにするためには、仲間がいっぱいいる必要があるのです。

小児科医不足と言われていますが、いっぱい小児科医がいるところにはそこでの勤務を希望する医者が多く、ますます集まるのですが、一度需給バランスが崩れ、医者が手薄になったところには余計に医者が行きたがらなくなるのです。

勤務医の先生達にも、いっぱい不満はあるのです。

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