腎尿管結石・前立腺癌・肥大症の診断が得意な超音波専門医。
メニューの2番目の科学プログラムの13個の動画のうち、2番目のPlenary 01を視聴。
Plenary 01を視聴。
Plenaryとは、他の会場では何もやってない時間帯に、
泌尿器科学の発展に貢献した、著名な医師(レジェンド)の講演を
学会参加者全員が聞く講演会。
一人目のレジェンドはドイツ人(20分)。
回腸新膀胱(INB:ileal neobladder)はaging(老化)するか。
答えはNo。
何年たっても自排尿できている人がほとんどだった。
膀胱全摘した中で、回腸新膀胱で尿路変更した割合を問われると、
当院はドイツ全土、ヨーロッパから新膀胱造設希望者が紹介されるので、
75%ぐらい、とのことでした。
結論がシンプルだったことに関し、アインシュタインの、
「人にシンプルに説明できないのは、十分に理解していないからだ」
"If you can't explain it simply, you don't understand it well enough." (Albert Einstein)
という言葉を引用していたのが、面白かった。
二人目はインド人。
医療訴訟に備える。
インドの法律家たちは医療知識がない。
治療が正しかったかの、判断材料は教科書に書いてあるか。
塞栓術を何度もトライしてもダメな時には腎摘しかないが、
腎臓の手術の後の出血が止まらないときに、腎摘が選択肢とは
Campbell's Urologyには書いてないので、訴訟で負ける。
三人目はアフリカの女医で尿道狭窄について。
4人目はインド人で結石治療。
対外衝撃波による治療は減少傾向で、
しばらくはPNL、mini-PNLが流行ったが、
今は軟性鏡によるTULが増加中。
1回の手術でstone freeにできることが、治療法として必須だから。
5人目はアメリカ人。
新規ホルモン薬(ARSI)を用いたneoadjuvant(前立腺全摘前に投薬)。
まだ生存率向上のデータは出ていないので、
ガイドラインでも推奨はされていない。
6人目はイギリス人。
ロボット腎部分切除。
腹腔鏡より画像が拡大されるので、腎盂が確実に縫合でき、
尿漏れの率は顕著に改善。
2025年10月12日