泌尿器科医・木村明の日記

木村顔

腎尿管結石・前立腺癌・肥大症の診断が得意な超音波専門医。

PIRADS カテゴリー3


PSA高値で、他院のオーダーでMRIの検査を行い、PIRADS カテゴリー3との結果で、

前立腺生検を薦められた方が、セカンドオピニオンを求めて来られました。

「PIRADS カテゴリー3とは」と、AIに質問すると

前立腺がんである可能性が「どちらとも言えない」という、中間的な評価で、

「どちらとも言えない」という評価は、

がんの可能性が低い(カテゴリー2)わけでも、

高い(カテゴリー4)わけでもないことを示します。

との答えが。

PIRADS カテゴリー3と診断するには、

疑いのある主病変が辺縁領域にあるのか、移行領域にあるのか、

に分けて、診断手順が進みます。

辺縁領域なら、拡散強調像(DWI)のスコアが3

つまり、限局したDWI高信号/ADC信号低下である必要があります。

病変の大きさはADC mapで最大径を測定したものを記載します。

疑いのある病変が移行領域にあるのなら

T2強調像のスコアが3、

つまり、境界不明瞭な不均一な信号域である必要があります。


病変の大きさはT2強調像で最大径を測定したものを記載します。

こういった、記載がないまま、

診断が「PIRADS カテゴリー3」となっているレポートをもって来られた方には、

常勤の放射線科医がいる大学病院を紹介しています。

2025年11月13日