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男性型脱毛症(AGA)

男性型脱毛症(AGA)は頭頂部と額の生えぎわからおこる脱毛症で、
原因には男性ホルモン(テストステロン)が大きく関与しています。
毛根の細胞で、テストステロンは、5αリダクターゼという酵素の働きによって、
ジヒドロテストステロンに変わります。
ジヒドロテストステロン細胞を毛根の萎縮させるため、
髪の毛の成長は止まり、早く抜け落ちてしまいます。
2006年に男性型脱毛症(AGA)治療薬として発売された「プロペシア」
(一般名フィナステリド)は5αリダクターゼの働きを抑える薬です。
初回は28日分に限らせていただきます。56日分・90日分といった長期処方は、
患者さんとの信頼関係ができた後とさせていただきます。
友達(特に、妊婦)に、気安く譲ったりされると困るからです。
催奇形性あり!!(夫が内服中に妊娠するのは問題ありません。)
男性型脱毛症(AGA)
プロペシア 1mg(1錠250円;本体240円.税10円)を処方します。
・初診時
→診察費(3500円)と薬剤費(28錠まで)
・再診時
→診察費(2000円)と薬剤費(90錠まで)

最初の一ヶ月を除けば、プロペシア360日分が98000円(4回再診)となります。
プロペシア(一般名フィナステリド)は5αリダクターゼの働きを抑える薬で、
男性型脱毛症の治療に使われるより前から前立腺肥大症治療薬として使われていた薬です。
アメリカではフィナステリド5mgが前立腺肥大症治療薬として
プロスカーという商品名で売られています。
日本では臨床試験で有効との結果が出ず、
前立腺肥大症の治療薬としては認可されませんでした。
フィナステリドが前立腺に与える影響については
5mg投与したときのデータが多いのでした。
プロペシアを飲むとPSAが半分になるとよく説明されていますが、
実はこれはプロスカー(フィナステリド5mg)を内服した場合の話です。
プロペシア(フィナステリド1mg)の飲んだ人を対象にした比較試験では精液量は減らず、
PSAの低下も平均0.2ng/mlとわずかでした。
精液量前立腺体積PSA
フィナステリド5mg(プロスカー)25%減少20%減少50%減少
フィナステリド1mg(プロペシア)10%減少3%減少30%減少

2012年、プロペシアの添付文書が自主改正され、
プロペシア(フィナステリド)による前立腺癌予防試験で、
グリーソンスコアが高い(悪性度の高い)前立腺癌の発生率は、
むしろプロペシア群のほうで高かったことが、書き加えられました。
2003年の論文ですし、プロペシアがグリーソンスコアを上げた訳については

2009年の私のブログにこんな図を書いて、
プロペシアはグリーソンスコア8の部分を見つけやすくしただけで、
グリーソンスコア8の癌を増加させたわけではない、と説明しておりました。
2012年の自主改正で、2003年の論文のデータを載せた理由は、
Theoret.M.R. et al:
The risks and benefits of 5α-reductase inhibitors for prostate-cancer prevention.
N.Engl.J.Med.365(2):97.2011
という論文が2011年に発表されたせいでした。
プロペシアとアボルブを前立腺がん予防目的で使うべきではない、
というFDA寄りの論文です。
その論争の過程で、プロペシアの添付文書に、
悪性度の高い前立腺癌の発生率が上がったとの報告があると、書き加えられることになったようです。
FDAはプロペシアを適応外の目的(前立腺がん予防)で飲むな、とのメッセージを発信したいのです。