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前立腺癌内分泌治療中骨症状にて発症した多発性骨髄腫症例の検討

栗本重陽、永田政義、中朗、橿淵啓史、若山恵、豊田健嗣、小林有香、馬場紀行(東京共済病院)、木村明(木村泌尿器皮膚科)


 前立腺癌において骨転移は特徴的な臨床像であり、他原因で骨病変が生じた場合、その可能性にとらわれがちである。我々は前立腺癌治療中、新たに多発性骨髄腫を発症しその骨症状が前立腺癌の骨転移との鑑別困難であった2例を経験したのでここに報告する。
(中略)
上記2症例は前立腺癌の経過としては非典型的であったが、骨転移の可能性の否定は難しく、Retrospectiveに臨床データをみれば示唆する所見はあったとはいえ、多発性骨髄腫について念頭にないと診断困難であることを考えさせられる症例であった。