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        採尿コップ・録音マイク・テープレコーダーによる平均尿流率の測定

        木村明 (東京共済病院泌尿器科)


 前立腺肥大症の診断や治療効果判定・経過観察において尿流測定は重要な意味を占めている。特に前立腺の縮小を目的としない内服薬投与や高温度療法後の経過観察においては、超音波等の画像診断はあまり意味がなく、もっぱら症状スコアと尿流計測が重要視される。しかし泌尿器科以外の一般医家においてもα1ブロッカー等の治療薬が広く投与されるようになったものの、尿流計を備えた医院はあまりない。
 そこで今回、特殊な装置の要らない平均尿流率の測定法を提案する。必要な機器はメスシリンダー・採尿コップ・録音マイク・テープレコーダー・ストップウオッチのみである。録音マイクは高性能のものである必要はなく、今回は学研の付録の電気ギターセットの部品を用いた。採尿コップの底の裏に録音マイクを張り付け、排尿中の音をテープレコーダーに録音する。排尿後採尿コップ内の尿をメスシリンダーで計量する。テープレコーダーを後で再生し、排尿が始まりから終了までの時間をストップウオッチで計る。尿量を排尿時間で割れば平均尿流率が求まる。
 健常男子による排尿では、録音の状態は良好で、排尿が始まりから終了までの時間の測定は問題なく行うことができた。勢いが弱く、尿線中絶を伴う患者でも排尿の開始と終了が同定できるか今後検討を進めたい。