2007年秋、東大医局旅行

東大医局旅行(箱根)

2007年9月22日(土)の診療終了後、東大医局旅行に参加しました。新横浜から小田原までは新幹線で15分。小田原から箱根湯本は4駅で数分。箱根湯元のホテルおかだには、運賃100円のマイクロバスですぐ。
箱根の芦ノ湖と箱根湯本の違いもよく知らず、箱根は新宿からロマンスカーに乗って90分かけていくところ、と思っていた私の先入観が崩れました。箱根湯本は横浜市営地下鉄センター南駅からすぐです。

同じ部屋になったF講師は、私が東大病棟医長だったときの新人です。春の学会で東大の助教授から、「F君がやっている研究はすごいんです」、と聞いていたので、気軽に(病棟医長が新人に問いかけるように)、「どんなことをしているの?」と聞いたら、「ウイルスを使ったがん治療なんですが、今までよくやられている、ウイルスを遺伝子導入のベクターとして使う遺伝子治療とは違って、ウイルスが直接、がん細胞を攻撃するのです。早く臨床試験に入りたいのですが、法律の事が大変で。」とのこと。
もう、ついていけない世界でしたが、「規制が厳しいの?」とかろうじて次の質問を思いつきましたが、「初めてのことなので、規則も自分達で作らなければならないんです。」とのこと。それ以上質問できず。あとは「ふーん」て言いながら聞いていただけ。
東大の脳外科の医者との共同研究だと言っていたので、帰ってきて、それらのキーワードでググってみたら、単純ヘルペスウイルス1型という皮膚科医には極めてなじみのある口唇ヘルペスのウイルスを使った研究だと分かりました。
東大の脳外科のホームページによれば、「単純ヘルペスウイルス1型は、病原性に関連するウイルス遺伝子が解明されている点や比較的強い殺細胞効果などから、腫瘍治療に適している。ウイルスゲノムに遺伝子操作を加えた変異ウイルスで、腫瘍細胞に感染した治療用の増殖型ウイルスは、細胞内で複製し、その過程で感染細胞は死滅する。増殖したウイルスは周囲に 散らばって再び腫瘍細胞に感染し、その後、複製→細胞死→感染を繰り返して抗腫瘍効果を現す。一方、正常細胞に感染した治療用ウイルスは複製しないため、正常組織には害が生じない。」のだそうです。
F講師の論文を読んでいれば、いろいろもっと突っ込んだ話が聞けたのに、残念です。一応、ヘルペスについては、原稿を頼まれた事もあるので、少しは知識があるのです。バルトレックスを患者に飲ませれば、そのウイルスの複製を止めることができるのか(もしウイルスが暴走したとき)、とか。

ホテルおかだの付属施設(?)の湯の里は、露天風呂が充実し、私の大好きなサウナ(サウナのあとの水風呂が大好き)もありました。私は1次会だけで、9時過ぎからは部屋で「受験の神様」最終回を見たので、2次会には参加しませんでした。


これは足湯の写真。2段腹が見えていたので修正しました。