泌尿器科医・木村明の日記

転移のある去勢抵抗性前立腺癌にザイティガ


ザイティガの適応は転移がある場合です。

去勢抵抗性前立腺がん用の新薬がまもなく発売されます。 ザイティガです。

イクスタンジに続くもので、これで、 日本の泌尿器科医も転移のある去勢抵抗性前立腺癌に使える薬が、 欧米と同じになりました。

イクスタンジが化学療法(ドセタキセル)後に限られているのに対し、 ザイティガはドセタキセル投与前症例にも使用できます。 転移を伴う症例に限られますが。

ただ、ザイティガにしろ、イクスタンジにしろ、ドセタキセルにしろ、 生存曲線をなだらかにするだけで、去勢抵抗性前立腺癌を根治できるわけではありません。

なので、この3つの薬を使うことで、生存期間を延ばすことが目的となります。 3つの薬を使う順番が大切です。 すでにレビューは紹介しました。

ドセタキセルは副作用が強い薬ですので、 全身状態が良くないと使えません。

なので、全身状態が良ければ、 やはりまずドセタキセルを使う方が良いのです。 ザイティガは全身状態が悪くなってからでも使えますから。

これはnuf2013でもらったバッグ。 ザイティガ、という名前は、欧州と同じです。

良いことですが、日本ではザルティアと似ているのがちょっと紛らわしい。

欧州では前立腺肥大症に処方するタダラフィルもシアリスと言う名前だそうです。

2014年6月19日