泌尿器科医・木村明の日記


ジスロマックSR:ディフェリンゲル:前立腺針生検


STDを見る機会が多い」と昨日のブログに書いたものの、実際のところSTDの人を何人見ているのか。

レセコンを使って一番簡単に集計できるのは、ジスロマックSRを何人に処方したか。


4月に発売された、淋菌にもクラミジアにも効くジスロマックSR。

半年間で61回処方していました。

半年間に何度も尿道炎になる人はいないでしょうし、ジスロマックSRで効果がなければ、別の抗生剤に変えるでしょうから、

一人に2回ジスロマックSRを処方してはいないでしょう。

STDの患者さんは半年で60人、月に10人ぐらいです。

コンジローマや性器ヘルペス、毛虱が何人いたか、は、ジスロマックSRでは拾えませんが、そんなに多くないです。

梅毒の人はこの半年いなかったと思います。

今度の泌尿器科医会は30日(金)19時20分開始ですが、最初の10分はジスロマックSRの説明があります。

淋菌・クラミジア両方に効くジスロマックSRのことを勉強したい先生は19時20分にお出で下さい。

昨日は雨のせいで、午後の患者さんはまばら。


職員3人が退屈しているので、ディフェリンゲルの処方箋枚数も集計してもらいました。

昨年10月からの1年間に処方箋は52枚。

ニキビは同じ患者さんに何回も同じ薬を処方しますので、患者数はもっと少ないことになります。

ディフェリンゲル発売前から通院中で、スキンピールバー・ティートゥリーで上手くいっている人はディフェリンゲルに変えてはいません(3割負担でもディフェリンゲルのほうが高いので)から、ニキビで通院中の方はもう少し多いですが。

でもとにかく、平均すると1週間に1枚しかディフェリンゲルの処方箋を書いていないわけです。

となると、ディフェリンゲル担当のMRさんもそんなにはいらしていただけません。

10月1日からディフェリンゲルが長期処方可能になっていたことは、昨日薬局メディクスから教えてもらいました。

1本15グラムで、1日の使用量が1グラムとされていたので、2週間分、つまり1本しかこの1年間処方できなかったのです。

昨日スタッフに最初に集計してもらったのは、この半年間の前立腺針生検の件数。

13件でした。

前立腺針生検のリストはプリントしてもらい、カルテを開いて癌だったかどうか確認しました。

13人中7人に癌が発見されていました。

これまでの集計に加えると、

2005年4月から2009年9月の4年半に163例の前立腺針生検を行い77人の方が前立腺癌と判明したことになります。