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カルテの書き方


カルテは1号用紙・2号用紙・3号用紙から成り立っています。1号用紙は個人情報や病名などが書いてる表紙のようなもの、3号用紙は事務員が使う会計関係のもので、2号用紙という、真ん中に縦線が入っている以外は真っ白な紙が医者が診察時に使う紙です。
膀胱炎の患者さんがいらして、症状を聞きながら、2号用紙の左側に「2日前から排尿痛」などの症状を書き、右側に検尿・処方(会計に関係する内容)を書き、1号用紙に膀胱炎という病名を記入して事務員にカルテを渡します。2号用紙の右側をもとに事務員が3号用紙を記入し、保険点数の合計を計算して、会計が終わります。
膀胱炎の診察が終わる頃に、腕を差し出して、「これ、なんですか。痒いんですけど」とか、「皮膚科も見てもらえるんですよね。北部病院でもらっている水虫の薬、もらえませんか?」とか、言われると、2号用紙の左側に、皮膚炎の症状所見を書き加え、2号用紙の右側に軟膏の処方を書き加え、1号用紙に皮膚炎の病名を書き込みます。
病気が3つある人の診察も紙カルテなら、左側と右側に交互に書きながら診察を進められますが、電子カルテはちょっと違う構造をしています。
2号用紙の右側は会計に直結しているのに対し、左側は病状の記録です。診療のオンライン化はまず、2号用紙の右側だけを医師がコンピューターに入力し、その情報を元に3号用紙は自動的に作成され、診療終了とともに会計が終了しているシステム(オーダリングシステム)から始まりました。そのシステムでは2号用紙の左側だけは医師が手書きし、右側の情報はコンピューターに入力します。シールに印刷された処方内容を2号用紙の右側に貼って、カルテ完成です。
電子カルテでは、2号用紙の左側も医師がコンピューターに入力します。
長々書いてきましたが、言いたいことは、2号用紙の左側と右側は電子カルテでは同時に書けないことです。その結果、膀胱炎のついでに軟膏も処方する場合、右側を開いたまま処方し、あとで、左側を再度開いて、皮膚炎の所見を書きます。忙しいと、左はあとで書くことにして、次の患者さんの診察に移ることもあります。
患者さんが途切れたところで、診察が終わった人たちのカルテを開きなおし、左側を書き加えます。「北部病院でもらっている水虫の薬を希望」と書くのを忘れたままにしておくと、次回の診察時、「どうしてこの人は真菌検査もしないで、ルリコンを処方したのだろう」と自分でも分からなくなるからです。
だから、患者さんが途切れても、院長の頭の中は未処理情報でいっぱいなのです。だから、真面目な顔をしている時は話しかけないで。患者さんが途切れても、面会希望の業者さんにすぐに会えないのも同じ理由です。
これは、職員向け・業者さん向けの言い訳でした。

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