泌尿器科医・木村明の日記

腎尿管結石・前立腺癌・肥大症の診断が得意な超音波医学会専門医。

大岡越前とレセプト審査


お白州での裁きとなれば、お奉行がいつも医者の味方をするとは限りません。

金曜8時からは大岡越前2がBSで放送中。でもキッチンが走るの裏番組。

なので、録画しておきました。貯まらないように金曜までに見なければ。月9とか世界ふれあい街歩きもあるので忙しい。

ザルティアは前立腺肥大症の薬で毎日5mg飲むのが正しい服用法。 14日分処方したら14日後に再診していただいて、また14日分処方です。

7日しか経っていないのに来院されて、また14日分処方したら、EDの目的で4錠まとめて(=シアリス20mg)飲んでいないか疑われます。

30日に1回しか通院しなくて、その度14日分処方(新薬なので14日が最大)処方したら、セックスする日だけ飲んでいるのか疑われます。

なので、ザルティアを処方している患者さんには14日ごと来院していただくよう強くお願いしていますが、仕事の都合もあり、数日ずれるのは仕方のないこと。

レセプト審査の先生たちは名奉行揃いなので、数日のずれで査定されたりしないだろうと、信じています。

ただ保険者側がこれは毎日飲んでいないのではと、お奉行さまに訴え出るかもしれません。

保険者は薬代の支払いを減らしたいですから。

お白州での裁きとなれば、お奉行様がいつも医者の味方をするとは限りません。

時には、三方一両損のお裁きが下るかも。1ヶ月3回受診して42錠処方されていたら、28錠だけ支払いを認めて14錠の代金はお召し上げ、とか。

白州に座らされて奉行さまの取調べを受けなくて済むよう、レセプトコメントをいろいろ書いています。

「海外出張のため7日早く来院。」とか。

2014年11月12日


ザルティア関連日記。

2014年4月7日
近日発売のザルティアについて
2014年4月14日
いよいよザルティア
2014年6月4日
ザルティアは14日ごとの通院が必要
2014年6月10日
ニトロ製剤とザルティア
2014年6月27日
血流で過活動膀胱にも効く
2014年7月14日
Tadalafilで男性ホルモンが増える
2014年8月1日
尿流率や残尿量は改善しない。
2014年8月7日
膀胱血流を改善し蓄尿症状も改善
2014年11月12日
大岡越前とレセプト審査
2014年11月29日
パンフの参考文献
2015年5月29日
50歳以上にしか処方できない
2015年6月9日
ザルティア長期処方解禁
2015年6月25日
ディオバンとノルバスクの肥大症には
2015年7月17日
PDE5阻害剤が老化を防いでくれる
2015年12月4日
前立腺肥大症に占める処方割合は15%
2015年12月15日
アボルブからザルティアへの切り替え
2017年11月27日
日本新薬と木村明
2017年12月8日
Webシンポは物足りない
2018年3月22日
ザルティアとα1ブロッカーの併用
2018年6月2日
蓄尿症状より排尿症状に効く