泌尿器科医・木村明の日記

木村顔

腎尿管結石・前立腺癌・肥大症の診断が得意な超音波専門医。

メタボと腎癌


メタボだと発ガン率も高くなる。でも、腎癌は発病した後の生存率は太っていた方が良い。自分に都合の良い部分だけを覚えて帰ってきました。

画像は別のサーバーへ預けました

先月の東大泌尿器科勉強会はメタボについての話題でした。

細胞表面のレセプターなど、馴染みのない登場人物が次々と現れるような、基礎研究の話ではありませんでした。

そういう意味では、開業医にもついていける内容のはずでした。

でも1時間の講演時間の割に内容が豊富過ぎました。

メタボと前立腺肥大症、メタボと夜間頻尿、メタボと発がん。

メタボだと発ガン率も高くなる。

でも、腎癌は発病した後の生存率は太っていた方が良い。

心不全で勉強した時と同じ内容で、今回も自分に都合の良い部分だけを覚えて帰ってきました。

2016年11月15日


低活動膀胱Underactive bladder


従来、神経因性膀胱という診断で、エブランチル(α1遮断薬)、ベサコリン(コリン剤)、ウブレチド(コリンエステラーゼ阻害剤)を投与してきた患者に新しくつける病名。

低活動膀胱勉強会

12月5日の東大泌尿器科勉強会は外国からのお客様の講演を聴きました。

12月6日から8日まで開かれた排尿機能学会のために来日されたようです。

講師の都合に合わせるため東大泌尿器科勉強会はいつも月末とは限らないのです。

なので当院のプライムマンデーも月末とは限らないのでご注意ください。

Underactive bladder(低活動膀胱)についての外国からいらしたお二人の教授の講演を聴きました。

尿線中絶

出典:終日ウロフローメトリによるIPSSの信頼性の検討.

従来、神経因性膀胱という診断で、エブランチル(α1遮断薬)、ベサコリン(コリン剤)、ウブレチド(コリンエステラーゼ阻害剤)を投与してきた患者に新しくつける病名のようでした。

どういう病態を低活動膀胱と診断するか、過活動膀胱が定義された時のように、いろいろ検討課題があるようでした。

自覚症状に基づくスコアと尿流動態検査とは乖離がありますから。

Aδ繊維とc繊維

膀胱知覚神経にAδ繊維と、c繊維があることは、2年前に薬剤師さん向けの講演をやる時に勉強しておいたおかげで、質疑応答でのディスカッションにもついていくことができました。

2016年12月12日